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ミックスドマーシャルアーツ(MMA)という格闘スポーツについて、コラムや試合レビューを書いています。

『WSOF-GC Japan』海外選手紹介③!いよいよ明日!出来る限りの選手紹介詰め込み!!!



WSOF Global Championship -Japan 1-
開催:日本32日本(JPN) 東京都 東京ドームシティホール
日時:2016年2月7日(日)
主催:有限責任会社MMAWC WSOFグローバル部門
代表:ショーン・ライト(Shawn Wright, CEO)
└デュネッサ・ヘッサー(Dunesa Hesser, ディレクター&パートナー)


昨年にWSOF(World Series of Fighting / ワールドシリーズ・オブ・ファイティング)の親会社MMAWCであれやこれやがあって生まれたWSOF-GC(World Series of Fighting Global Championship / ワールドシリーズ・オブ・ファイティング・グローバルチャンピオンシップ)
第1回大会の中国大会(WSOF-GC -China 1-)に続いて、日本で第2回大会が開催されます。
「海外選手紹介①」ではイェフギニー・ユローヒュンvs.ヤニ・イシュトヴァンのヘビー級チャンピオンシップを紹介しました。
そして「海外選手紹介②」では中村優作vs.ローレンス・ディジュリオのフライ級戦を紹介しました。
いよいよ大会が明日に迫った3回目は、残りの選手たちで紹介しておきたいポイント!を短めにまとめてみました。いや~書き足りない!!(笑)

◆◆◆◆◆ WSOF-GC ヘビー級チャンピオンシップ ◆◆◆◆◆
ロシアBIG イェフギニー・ユローヒュン vs. ブランドン・キャッシュ アメリカBIG
※ユローヒュンの選手紹介は「海外選手紹介①」を観てね。

ブランドン・キャッシュ Brandon Cash
出身:アメリカBIGアメリカ合衆国(USA) カリフォルニア州 フレズノ
ニックネーム:"マネー" "Money"
プロデビュー:'08年
階級:男子ヘビー級
所属:ディスローン・ベースキャンプカリフォルニア州
|プロ・バハウィ・ムエタイカリフォルニア州
競技経験:レスリンムエタイ
スタンス:オーソドックス
主な特徴:打撃のパワー、寝技のコントロール
得意技:右ストレート&左右フック、組み膝蹴り
関連人物:ラヴァー・ジョンソン 他


キャッシュは本名を捩った「キャッシュ"マネー"(現金)」の異名で呼ばれる西部MMAのパワーファイターです。
破壊力抜群の左右のパンチとテイクダウンを連携させて圧力をかけ、ケージ内で相手をコントロールする力に長けています。
テイクダウンが出来ない場合も首相撲からの膝蹴り&肘打ちで優勢を渡さない、ド迫力ながらズッシリと落ち着いた試合運びが特徴です
MMAの獲得タイトルはまだ無く、Strikeforce(ストライクフォース)やBellatro(ベラトール)での試合経験を経て念願のチャンピオンシップへとたどり着きました!

◆◆◆◆◆ 試合の展望 ◆◆◆◆◆
ヤニ・イシュトヴァンが膝の負傷により欠場し(泣)キャッシュがヘビー級王座に挑戦します。
アグレッシブなパワーファイターという近いタイプ同士の対戦になった事で、よりハードな「主導権の奪い合い」が展開されると思いますね~。
それでもユローヒュンにとってキャッシュは一回り大きく、「巨漢vs.巨漢キラー」の図式は変わりません。
またイシュトヴァンとキャッシュの違う点はテイクダウン力であり、キャッシュにテイクダウンからトップを奪われれば、ユローヒュンとしては非常に厳しい展開を強いられるでしょう。
打×投のド派手なヘビー級の激突を期待したいですね!!

◆◆◆◆◆ WSOF-GC フェザー級ワンマッチ ◆◆◆◆◆
日本32 児山佳宏 vs. カミル・ウェブコフスキ ポーランドBIG
レスリングベースの寝技師、児山佳宏フェザー級転向初戦。

カミル・ウェブコフスキ Kamil Łebkowski
出身:ポーランドBIGポーランド(POL) マゾフシェ県 ジュロミン
ニックネーム:"ボンバ" "Bomba"
プロデビュー:'11年
階級:男子フェザー級
所属:オクニンスキ・チーム・ビャワ・ポドラスカポーランド
|ジキ・フソート・ポーランド・トップチームポーランド
競技経験:ボクシング 柔術 レスリン
スタンス:オーソドックス
主な特徴:精度の高い打撃&ステップワーク、テイクダウンの防御力
得意技:右ロングフック、左ジャブ、ローキック
獲得王座:Profesjonalna Liga MMA フェザー級王座('13年、防衛2回)
関連人物:ミロスラフ・オクニンスキ ウカシュ・グロホフスキ他


ウェブコフスキは「ボンバ(ポーランド語で爆弾の意味)」のニックネームを持つ、欧州フェザー級有数のトップストライカーです。
ポーランドMMAの開拓者ミロスラフ・オクニンスキに師事し、彼が主催を務めるProfesjonalna Liga MMA(プロフェショナルナ・リーガ・MMA)の王者でもあります。
最大の武器は高い精度を誇るボクシングスキルであり、前後左右へ鮮やかに移動するステップワークから放たれる打撃は、抜群の威力を誇ります。
特に左ジャブ&ローキックを正確に相手に被弾させながら、視覚外から放たれる主砲の右フックを撃ち込むのが得意なパターンですね。
寝技については完全にディフェンスに特化しており、ウィザー(脇差し)からトップポジションを奪い返すのも上手いですし、そこからのパウンドも強力です。

◆◆◆◆◆ 試合の展望 ◆◆◆◆◆
中国大会のライト級トーナメント初戦で敗れた児山が、再起を懸けてフェザー級へ転向する一戦です。
ウェブコフスキは欧州フェザー級でもかなりの実力者であり、打撃ではUFC等のメジャーシーンでも十分に通用するファイターだと思います。
児山にとって転向初戦の相手としては非常に厳しいと感じますし、得意の寝技に持ち込む前にウェブコフスキの打撃に翻弄されてしまう可能性は高いと思っています。
ウェブコフスキとしては定石パターンで崩せる相性の相手として、必勝を科せられた試合であるといえるでしょう。
ハイリスク&ハイリターンな大一番に向かう児山。果たして勝利の女神は微笑むのでしょうか。

◆◆◆◆◆ WSOF-GC フェザー級ワンマッチ ◆◆◆◆◆
日本32 小見川道大 vs. テディ・ヴィオ フランス32

テディ・ヴィオレ Teddy Violet
出身:フランス32フランス(FRA) イル=ド=フランス パリ
ニックネーム:"スナッチ" "Snatch"
プロデビュー:'11年
階級:男子フェザー級
所属:クロスファイト・MMAファクトリー(フランス)
スタンス:オーソドックス
主な特徴:荒々しくアグレッシブな戦い
得意技:グラウンドパンチ、右ローキック、ギロチンチョーク
獲得王座:Ring of Fire フェザー級王座('13年、防衛0回)
|100% Fight フェザー級トーナメント優勝('12年、8人制1day)
関連人物:フェルナンド・ロペス・オウォンニビィ他


ヴィオレは「スナッチ(強奪)」の異名を取る、フランスのアグレッシブファイターです。
MMA未開の地、フランスの最大MMA組織クロスファイトの所属で、荒々しくも気迫のこもった打撃で相手にプレッシャーをかけて優勢を獲ります。
寝技ではギロチンチョークを得意として、テイクダウンされた時はギロチンからトップを奪い返す事も得意です。
最大の武器は母国フランスで禁止されている「寝技においての頭部への打撃」グラウンドパンチ(パウンド)です
昨年World Warriors Fighting Championships(ワールド・ウォリアーズ・ファイティングチャンピオンシップ)が初のユニファイドMMAフランス開催を催しましたが、ヴィオレは強烈なパウンド連打でKO勝利。持ち味を存分に発揮し母国凱旋を果たしました。

◆◆◆◆◆ 試合の展望 ◆◆◆◆◆
「ネオ柔道」小見川の威信を懸けたMMA挑戦となる試合ですね。
ベテランの殿堂入りを果たし、道場主となった小見川は、往年の勢いを確実に失いつつあります。
昨年の中村好史戦でも得意のステップワーク×柔道投げの速度も陰りを見せ、今回の試合もキツイ内容になると思います。
しかし、それでも世界戦という階段を上る決意は燃えますし、この挑戦が良い方向に進んでいくことを期待しています。
ヴィオレは勢いがありますが一方で技術的な隙も多く、小見川はアグレッシブさに呑まれずに隙をついて行く事で勝機を見つけて行って欲しいです。
ヴィオレにとっても経験豊富で強いテイクダウンを持つ小見川との戦いは、自身のファイトスタイルの向上への大きな財産となると思います。
お互いに気持ちをぶつけ合うアツい試合に期待したいです!!

その他にも小見川同様に大きな挑戦にのぞむライト級郷野聡寛と対戦するスロバキアのストロングパウンダー、ミロスラフ・シュトゥルバック
初のケージMMAに挑むストロー級猿丸ジュンジ」こと伊藤淳二と対戦する無敗のレスリングファイター、ジャレッド・ブルックス
本格的な海外挑戦を目指すバンタム級中島太一と対戦するヴィオレの同門アフノー・"ピットブル"・クィホー
…等々、紹介したい選手は沢山いましたが、残念ながら時間切れとなってしまいました(泣)

WSOF-GCの今後はまだまだ分からず、日本大会が今回限りということもあり得るでしょう。
しかし、海を渡り新たな挑戦に挑む海外ファイターたちと、それを迎え撃つ日本ファイターたちの現在の実力を証明できるカードが揃っていると思いますし、この試合次第で新たな道が拓けるファイターもきっと出てくることでしょう。
2016年を占うそれぞれの海外挑戦で、全力の勝負を期待したいです!!!!!!