クロネコMMA図書館🐾

ミックスドマーシャルアーツ(MMA)という格闘スポーツについて、コラムや試合レビューを書いています。

【メジャープロモ外選抜10名!】MMAフライ級プロスペクツ 2016【マイティマウスを狙え!】

 

マイティマウス強い!!!

「TUF 24」にて16名のリージョン・プロモーション王者達から選抜された挑戦者、ティム・エリオットの底力に1Rを奪われるも、見事な修正で盤石の王座防衛を果たしたUFCフライ級「最速の王」デミトリアス・"マイティマウス"・ジョンソン!!!

 

マイティマウスは現在ランカー達を総ナメにし、次戦の挑戦者ジョセフ・べナヴィデスとも3度目の戦いとなります(過去2戦はどちらもマイティマウスが勝利)。

ベナビを退ければ、UFCフライ級は枯渇してしまうのでしょうか…?

いや、そんなことは無い!…多分!!

 

という訳で、今回はUFCやBellator、WSOFといったメジャー・プロモーションにまだ参加していないMMAフライ級選手たちから、今年に試合を観れて「こいつはヤバイぜ!(歓喜)」と思った選手たちメンバー10名を揃えてみました。

それでは、どうぞ~!

----------------------

 

アレクシ・トイヴォネン

Aleksi Toivonen

出身:ラハティ フィンランド

所属:Primus Fight Team

特徴:盤石のトップキープ、多彩なサブミッション

得意技:キムラ、裸締め、ニーバー

 

 

一人目は北欧フィンランド出身の変則グラップラー、トイヴォネンです。

フィンランドの「Cage(ケージ)」を主戦場とするトイヴォネンは、プロ4無敗、すべての試合でサブミッションを極めて勝利している筋金入りのグラップラーです。

打撃も思い切りがあって良いですが、やはり強みは盤石のトップキープと極め。

上記のニコライ・トゥルカン戦では、ダブルレッグで寝技に持ち込むと一気にガードを割ってマウント奪取。盤石のキープから、最後はビックリする体勢でニーバーを極めて圧勝しました!!

これから経験を積む段階の選手ではありますが、寝技での圧倒的制圧力は大きな魅力。

是非トリックスターっぷりに磨きをかけて、更に上のステージで活躍が観たい選手です!

 

アスカル・アスカロフ

Askar Askarov

ミドルネーム:バレット(Bullet)

出身:ハサヴユルト ロシア

所属:Fighting Eagle

特徴:強烈なローと正確なインファイント、パウンドの制圧力

得意技:ローキック、ジャブ、パウンド

 

 

二人目はロシアの「ACB(アブソリュート・チャンピオンシップ・ベルクート)」現フライ級チャンピオン、プロ8無敗の"バレット(弾丸)"アスカロフです。

アスカロフは弾丸のような突進…では無く、強烈なローキックとパウンドで正確に相手を痛めつけて行く冷静なクラッシャーです。

近距離戦のボクシングにも秀で、打ち合い上等、下がればロー連打、寝技でもトップを獲ってパウンド、とどの局面でも相手にダメージを与えられる強さがあります。

上記のジョゼ・マリア・トーメ戦(ACB王座決定戦)は、その無慈悲な壊し屋っぷりが存分に発揮された一戦。

かつてプロスペクトの一角であったトーメを、5Rかけてじわじわとクラッシュして行く様はとてもおそロシアです(怖い)

今回の10人の中でも、上位の隙の無い強さを持っていると感じますね~!

 

オースティン・ライアン

Austin Ryan

出身;レッドディア カナダ

所属:Arashi-Do MMA Red Deer

特徴:ムエタイベースの打撃、攻撃性の高さ

得意技:肘打ち、膝蹴り

 

 

3人目はカナダの「Havoc FC(ハヴォック・ファイティング・チャンピオンシップ)」のエース。

こちらも6勝無敗のムエタイ式ストライカー、ライアンです。

カナダMMAのオーソドックスなスタイルの一つである「ムエタイ×柔術」のスタイルを持つライアン。

首相撲でグイグイ詰める圧力と、そこから離れ際に繰り出す肘打ち&膝蹴りの斬れ味が抜群で、その凶悪ムエタイでHavoc FCフライ級王座を勝ち獲りました!

上記のランディ・ターナー戦はマット・マンザナレスとの防衛戦が流れた代役マッチでしたが、いつもと変わらぬ斬れ味の肘で一刀両断してみせました!

今年は試合が流れてしまい一年間隔が空いてしまっているのが不安ですが、復帰戦に期待したいですね~!

 

ブルーノ・メネジス

Bruno Menezes

ミドルネーム:ザ・タレント(The Talent)

出身:サルヴァドール ブラジル

所属:Champion Team

特徴:右フックのKOパワー、打撃と寝技の高い連動性

得意技:右フック、ダブルレッグTD

 

決着シーンはコチラ↑

 

4人目はフライ級の宝庫ブラジルから、「Jungle FC(ジャングル・ファイト・チャンピオンシップ)」の前フライ級チャンピオン、"タレント"メネジスです。

メネジスは「タレント」の異名の通りの端正なマスクと共に、強烈な右のハンマーを振るう豪快な試合が出来るハードストライカーです。

必殺の右へ繋げる為にじわじわ圧力をかけるディフェンシブさと、決める時の豪快さを兼ね備えたスタイルであり、かつレベルチェンジでTDに繋げる事でより完成度を増しています。

上記のジョゼ・アレッシャンドリ戦でも、リーチを活かすアレッシャンドリを追い詰めて豪快なKO勝利で王座を防衛しました!!

キャリアは16勝5敗、31歳とベテランの域にいますが、「やる事の決まっている」安定した強さを持っていると言えるでしょう!

不安要素は減量!!

JFC王座も減量ミスで失っており、そこが一番の不安要素ですね(泣)

 

デイヴィソン・アウカンタラ・フィゲーレド

Deiveson Alcantra Figueiredo

ミドルネーム:ダイコ(Daico)

出身:ベレン ブラジル

所属:Marajó Brothers

特徴:縦構えからのシャープな突き、力強いグラップリング

得意技:右ストレート、ギロチンチョーク

 

 

5人目はこちらもブラジル出身、メネジスと同じ「JFC」を主戦場とする"ダイコ"ことフィゲーレドです。

フィゲーレドは「マラジョ」ことイウリ&イウデマール・アウカンタラ兄弟のチームメート。

特徴的なのは縦構え(空手出身かな?)から繰り出される鋭い右の突き技で、ガードが甘く自身の被弾率も高い代わりに、カウンターで強烈なヒットを与えプロ10勝無敗をマークしている激闘派です。

グラップリングも安定してこなせる器用な一面も持ちますね~。

上記のジニス・アラウージョ戦は11戦無敗のアラウージョとの「無敗対決」!

お互いにダウンを獲り合う大激戦を、最後は裏拳一閃!華麗に締めてみせました!

 

ドミニク・ウッディン

Dominic Wooding

ミドルネーム:ザ・ブラックパンサー(The Black Panther

出身:ロンドン イングランド

所属:Team Titan

特徴:広い制空権を奪うリーチ、破壊力の高いカウンター

得意技:左ストレート、膝蹴り

 

 

6人目はイギリスより、ロンドンの「WFS(ウォーリアー・ファイト・シリーズ)」の超神星、プロ3勝無敗の"黒豹"ウッディンです。

プロ戦績は10人中で最も少ない一人ですが、アマチュア時代からKOを狙える打撃スタイルを確立している天才肌のストライカーです。

特徴的なリーチの長さに加え洗練されたボクシングスキルを誇り、ステップワーク&右の長いジャブで獲物を焦らし、懐に入った所を撃ち落とす抜群のカウンターセンスを持っています。

上記のイウヒ・ベジェナリ戦では、堅牢なグラップラーのベジェナリを翻弄し続け、最後は左ストレートからの膝蹴りで完全KOしてみせました!

純粋なストライキングだけなら、10人中最も脅威と言えるかもしれません!

無論寝技への対策も必要なので、これからの成長にも期待ですb

 

ホセ・トーレス

Jose Torres

ミドルネーム:ショーティー(Shorty)

出身:シカゴ アメリカ合衆国

所属:KHK MMA Team

特徴:複合的な格闘技術とパワー、絶え間ないトランジション

得意技:膝蹴り、ギロチン、レッグトリップ

 

 

7人目はUFCの総本山、アメリカ合衆国から選りすぐりの選手を紹介です。

「Titan FC(タイタン・ファイティング・チャンピオンシップ)」現フライ級暫定チャンピオン、プロ3勝無敗の"ショーティー(ちび助)"トーレスです。

トーレスは小柄ながら非常に完成されたMMAウェルラウンド・スタイルの持ち主です。

TFC暫定王座戦となったアブディエル・ヴェラスケス戦では、左カウンターを狙うヴェラスケスに対しミドルを効かせると、足払いでTDしパウンドで1RにほぼTKOまで追い詰め、2Rにもパンチ&膝蹴りを次々に当てて最後は左フックで完全KO勝利。ほぼワンサイドでベルトを手にしました!

トーレスはウッディン同様10人中最もプロキャリアが浅いものの、世界的なアマチュアMMA組織「IMMAF(インターナショナル・MMA・フェデレーション 世界MMA連盟)」のバンタム級トーナメントで2014年&2015年二連破を達成しアマ25戦無敗を誇った「アマチュアの最強格」であり、上記のヌルティレク・コナショフ戦(2015年決勝)でも連打で崩しにかかるコナショフを盤石の試合運びからのリフトアップギロチンでIMMAF二連破を達成しました!

小柄でありながらガンガン圧力をかけられるのはカバーアップが非常に上手いからで、パンチを捌きながらグイグイ進撃する様はとても力強いです。

TFC正規王者エリ夫との王座統一戦も観たいですね~!

 

マネル・カペ

Manel Kape

ミドルネーム:プロディジオ(Prodígio)

出身:ルアンダ アンゴラ

在住:ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア ポルトガル

所属:VS Team Portugal

特徴:両利きのスイッチストライカー、優れた身体能力

得意技:チェックフック、ストレート、アームバー

 

 

8人目はアンゴラポルトガルをルーツに持つ多国籍アフリカン・ファイター。

ポルトガルの「IPC(インターナショナル・プロ・コンバット)」等様々なプロモーションで活躍する"プロディジオ(天才)"カペです。

カペの特徴はそのズバ抜けた身体能力から繰り出されるインファイト・ボクシング。

上記のフランシスコ・J・アスプリージャ戦でも、スイッチを混ぜたフットワークで絶えず俊敏に動き回り、左右どちらからもチェックフック&ストレートを放ってアスプリージャに的を絞らせず激しい打撃戦を制し、ラストはワンサイドでヒットを重ねて勝利しました!

プロ戦績は6勝1敗。昨年からBAMMA等海外戦へ挑もうとしていまるのですが、欠場によって1年以上試合が出来ていないのは不安ですね~;;

粗削りではありますが、瞬発力を爆発させたようなカペの試合を上の舞台で観たいです!

 

イアン・カーティス

Ryan Curtis

ミドルネーム:ケイオス(Chaos)

出身:ダブリン アイルランド

所属:SBG Ireland

フィールド:背筋を立てたカウンタースタンス、組みとの連動制

得意技:右ストレート、ボディロックTD

 

 

9人目はヨーロッパの「BAMMA(ブリティッシュ・アソエーション・MMA)」や「Ice FC(アイス・ファイティング・チャンピオンシップ)」で活躍する4勝無敗の新星アイリッシュ、"ケイオス(混沌)"カーティスです。

カーティスはコナー・マグレガーやカハル・ペンドレッド等を輩出したアイルランドMMAチーム、SBGに所属するストライカーです。

マグやロボフと同様、カーティスも背筋をスラリと伸ばしたボクシング・スタンスを用いてカウンターを狙うスタイルで、粗削りながら右ストレート等確かな攻撃力を持ちます。

上記のシャムス・ハーク戦では、ハークの右オーバーハンドのカウンターを警戒しながらも、ジャブから右ストレートに繋げ攻勢を取り、ボディロックからTDも取りオールラウンドな攻めで完勝しました!

まだまだスタイルが完成するのはこれからで、その発展も楽しみですね~!!

 

スム・ダルジ(苏木达尔基)

Sumudaerji

ミドルネーム:シェンフォン・シャオザ(旋风小子 Tornado boy)

出身:チベット 中国

所属:EnBo Fight Team

特徴:長いリーチから放たれる鋭い打撃、鮮やかな蹴り技

得意技:サイドキック、ハイキック、左ストレート

 

↑サム・ダルジの試合は41:00くらいからです。

 

最後の10人目は中国のキックボクシングプロモーション「WLF(ウーリンフォン 武林風)」のMMAシリーズ「E.P.I.C.(エレヴェーション・パワー・イン・ケージ)」で活躍するチベット出身のストライカー、"シェンフォン・シャオザ(竜巻小僧)"スム・ダルジです。

スム・ダルジは長いリーチを活かしたサイドキックやローキックで距離を支配し、左ストレートやハイキックで一撃KOを狙える長距離砲を持つストライカーです。

上記のレオニット・マロゼモフ戦はその長距離砲が上手く機能した試合で、マロゼモフに距離を掴ませないまま、ワンサイドで攻撃し続け、最後はハイキックをしっかり決めて完勝しました!

戦績はWLF公式で7勝4敗。

グラップラー相手には捕まってしまい一本負けもありますが、才能に溢れたストライカーであり、更なる成長を遂げた姿が観たいですね~!

ちなみにチベット人なので、「スム・ダルジ」が名前で苗字はありません(!)

----------------------

 

以上、10人の新鋭たちの紹介でした!!

一人一人個性的で、自分なりの決定力を持つメンバーを紹介できたかな~、と思ってます!

 

エリ夫戦を経て、マイティマウス打倒に必要なのは「揺るがぬ意志」と「決定力」だと感じます。

「盤石さ」はマイティマウスの独壇場、「決定力」だけでも弱点を突かれて崩される。

意志を折って対戦相手の戦術を攻略する達人、それがマイティマウスです。

じゃぁ折れずに自分の土俵で戦い続ければいいじゃん!!(単純)という発想で、今回のメンバー選出の基準としてみました。

 

プロスペクトは、あくまでも「期待」で、今後どうなるかは勿論分かりません。

しかし、わたしは願わくば10人のMMAファイターがより上の舞台で戦っているところが観たいですし、これからも追って行きたいです!!

同時に、まだ紹介できていない選手たちもドンドン探して行きたいですね~。

 

マイティマウス強い!!!

だからMMAフライ級が面白い!!!