ブレイヴ・コンバットフェデレーション42
バーレーン王国 リファー
📅2020年9月25日(金、日本時間)
⌚午前1時開始(日本時間)
🏟️バーレーン国立競技場
📺公式サイト、FITE TV
今週に「Brave CFフライ級 初代王座決定トーナメント」が開催されます。
本トーナメントは昨年から何度か延期されており、開催地がブラジルからバーレーンに変更、出場メンバーも16人から8人に絞られるなど二転三転してきました。
「呪われし空位」の王座らしい不幸っぷりではありますが…💦
因縁に終止符を打つ決戦の幕が開きます!
Brave CFフライ級…「呪われし空位」の歴史
Brave CFフライ級は過去二度の王座決定戦が組まれましたが、いずれも王座認定に至らなかった「呪われし空位」の王座です。
一度目は「Brave CF 18」のマルセル・アドゥール vs. ヴェリムラッド・アルハソフ。
この時はヴェリムラッド・アルハソフが契約体重を超過し、アルハソフが試合に勝ちましたが王座は認定されませんでした。
二度目は「Brave CF 29」のホセ・トーレス vs. マルセル・アドゥール。
この時はホセ・トーレスが試合直前に身内の不幸に見舞われ、トーレスが欠場を余儀なくされた為に試合は中止されました。
今回のフライ級トーナメントは「三度目の正直」といえます。
過去の因縁に終止符を打ち、初代王座の栄誉を手にするのは誰なのか。
それではトーナメントの出場選手について紹介していきます!
トーナメント出場選手の紹介
Brave CFフライ級 初代王座決定トーナメント 準々決勝(5分×3R)
ホセ・トーレス vs. ショーン・サンテラ
"ショーティー"
🗺️アメリカ人
🥊KHK MMA、アメリカン・トップチーム
🏆Titan FCバンタム級&フライ級王座、IMMAF世界選手 金メダル(×2)
Brave CFフライ級のエースが出陣。トーナメントの「主役」になれるか。
ホセ・トーレスは「Tiatan FC」二冠と「IMMAF世界選手権」二連覇を成し遂げた怪物。
Brave CF主催者のハリッド・ビンハマド・アルハリファ王子の直属チーム「KHK MMA」に所属している為、バーレーンは彼のホームといえます。
近距離で火を噴くショートパンチの破壊力、プレッシャーの強さとしなやかな体躯、そして全身から漲る躍動力は素晴らしいです。
一方でトーレスには「リーチの短さ」という大きな弱点があり、対戦相手のレベルが上がる程に弱点をカバーしきれなくなってきたと感じます。「相打ち」の場面で打ち負け続けたアレックス・ペレス戦は最たるものでした。
その後「Brave CF 23」でBrave初参戦を果たしたトーレスは、寝技師アミール・アルバジとの熱戦に競り勝ち復活を果たしました。相手の射程内でゴリ押しする事なく距離を慎重に取っていたのが良かったですね~。本トーナメントもトーレスの優勝が最も期待されている事は間違いないでしょう。
果たしてトーレスはエースとして期待に応えることができるのでしょうか!
"ショーティー・ロック"
🗺️アメリカ人
🥋ブラジリアン柔術(黒帯二段)
🏆Cage Fury FCフライ級王座、Ring of Comabatフライ級王座、他
アメリカ北東部の「寝技の魔術師」がBrave CFに再び参戦。主役を飲み込むか。
ショーン・サンテラはアメリカ北東部MMAで名を知らない者はいない強豪選手。
「Ring of Combat」と「Cage Fury FC」というアメリカ北東部の二大タイトルを獲得し、王座赴任時には「裏最強候補」の一角を担った選手でした。
現在はベテラン枠に収まっているサンテラですが、長いリーチを活かした柔術スタイルの強さは健在です。「Cage Fury FC」で井上直樹との寝技勝負に完勝したのは記憶に新しいですね~。
オーソドックスな「蹴り×レベルチェンジTD×極め技」の柔術スタイルで序盤からフルに動き続けるアグレッシブな試合が身上であり、ハイペースで相手のテンポを掌握してしまうのがサンテラの強さです。極め技はどれも一級品ですが、ラバーガードからの三角絞めは特に好きです。
サンテラの弱点は序盤からハイペースで動く為にガス欠が速いことです。また柔術スタイルのデメリットである「下がりの弱さ」もサンテラは持ってしまいます。「Brave CF 14」でヴェリムラッド・アルハソフに競り負けてしまったのも二つの弱点が響いてしまった結果でした。サンテラの強さは前に出て相手のペースを乱してこそ生まれます。
ベテラン寝業師の魔術がエースを飲み込んでしまうのかに注目しています!
Brave CFフライ級 初代王座決定トーナメント 準々決勝(5分×3R)
アブドゥル・フセイン vs. ザック・マコウスキー
"アバ"
🗺️パレスチナ人
🥊エスポーン・ケハハイト
🏆IMMAF世界選手権 金メダル
北欧の若きアラブ戦士がトーナメントに挑戦。波乱を起こせるか。
アブドゥル・フセインはレバノンの難民キャンプで生まれたパレスチナ人で、幼い頃にフィンランドに移住しました。
フセインは「IMMAF世界選手権」にフィンランド代表として出場し、バンタム級部門で優勝を果たします。プロ転向後は地元フィンランドの「CAGE」で連勝を重ねてきたプロスペクトです。
フセインは若くしてMMAに必要な強さを兼ね備えた選手です。素早い反応と柔らかな前後の動きでじわじわと前に出て正面から詰め手勝負をする力に長けています。空手スタイルの抱え込む廻し蹴りやスウェーからのカウンターパンチ、フロント系のチョークの力強さが魅力的です。
「Brave CF 22」と「Brave CF 32」では立て続けにニンジャチョークで一本勝ち。どちらもグラップリングの攻防からケージを使って極めています。四つ勝負や寝技の返しにもバネの強さを見せていますね~。
フセインは「IMMAF→Brave CF」という育成リーグで成長してきた選手です。優勝候補の一角であるマコウスキーへの挑戦は、育成リーグの真価を問う挑戦でもあるでしょう!
"ファンサイズ"
🗺️アメリカ人
🥊トライスタージム
🥋フォークスタイル・レスリング(NCAA Division-1)
歴戦のアメリカンレスラーがトーナメントに参戦。優勝候補がタイトルを狙う。
ザック・マコウスキーは「Bralltor MMA」初代バンタム級王座を獲得した歴戦の雄。
アメリカ合衆国大学レスリングの最高峰「NCAA Division-1」の称号を授かった生粋のアメリカンレスラーであり、素早いフットワーク×パワフルな突進力を兼ね備えた王道のレスリングスタイルを有します。
若い頃はその爆発力を叩き込むような試合をしていましたが、BellatorからUFC、ACA…と長いキャリアを積むなかでスタイルも変化していきました。現在は遠距離で相手の攻めを受け流しながら要所で仕掛ける試合巧者です。
豊富な経験により慎重なスタイルになったといえますが、レベルチェンジで攪乱して打撃とテイクダウンの「二択」を迫る王道のレスリングスタイル、左右に振り抜くオーバーハンドと廻し蹴りの威力は健在です。
「Brave CF 34」ではヴェリムラッド・アルハソフと事実上の王座挑戦権試合に挑み、一進一退の攻防の末に判定勝利を掴みました。残念ながら即タイトル挑戦とはなりませんでしたが、依然としてトーナメントの優勝候補だといえるでしょう。
優勝候補の老獪な技が、若きプロスペクトを封じ込めてしまうのでしょうか!
Brave CFフライ級 初代王座決定トーナメント 準々決勝(5分×3R)
フラヴィオ・ジ・ケイロス vs. ヴェリムラッド・アルハソフ
"フラヴィーニョ"
🗺️ブラジル人
🥊キャピタル・ダ・ルタ
🏆Thunder Fightフライ級王座
「ミネイロ」の弟子がトーナメントに参戦。師弟でBrave CF二本目のベルトを狙う。
ファラヴィオ・ジ・ケイロスは元Brave CFライト級暫定王者の「ミネイロ」ことルーカス・マルチンスの弟子。
師匠ミネイロを彷彿とさせる重厚なムエタイスタイルに若さとスピードが加わり、アグレッシブなストライカーとして母国ブラジルの「Thunder Fight 」のフライ級タイトルを獲得しました。
両脚をがっちり踏み込んだアップライトの構えながら動きの一つ一つに軽やかさがみられ、一戦ごとにコンビネーションの精度が増していく成長の速さも魅力的な選手です。師匠ミネイロのやや頑丈すぎて固くなってしまう弱点が彼には見られず、まさにミネイロのスタイルを一段階グレードアップした体現者です。
「Brave CF 25」ではフラッシュダウンを奪われながらもハーフの押さえ込みから肩固めで一本勝ちを奪っています。アグレッシブな攻め方を見込まれたか、一試合で大きなチャンスが回ってきました。
万能型のアルハソフにはパワー負けすると思いますが、ケイロスにはブラジリアンらしい粘り強さを期待しています!
🗺️ダゲスタン諸族
🥊KHKダゲスタン、KHK MMA
🥋コンバットサンボ(世界選手権 金メダル)
🏆ACAフライ級王座
ACAを追放された「無冠の王者」登場。トーナメントで捲土重来なるか。
ヴェリムラッド・アルハソフはダゲスタン共和国の強豪サンビストですが、隣国チェチェン共和国の「ACA(当時はACB)」を追放された経緯を持ちます。
アルハソフは「ACA」の初代フライ級王座を獲得したプロスペクトでしたが、タイトル初防衛戦で反則攻撃を喰らってしまいます。アルハソフは試合を続行する事ができませんでしたが、後日ACAが下した決断は「本来闘えるはずの状態でありながら試合を放棄した為、王座を剥奪する」という「追放宣言」でした。
その後「Brave CF 18」でマルセル・アドゥールに勝利したものの、今度は自身の体重超過のミスで王座は認定されませんでした。その後は確かな実力者として認められながらも王座を持たない「無冠の王者」としてBrave CFに残留してきました。
アルハソフはコンバットサンボ世界選手権の金メダリストで、サンボをベースにした攻防一体のロシアンスタイルを持ちます。優れた間合いのコントロール力を持ち、ハイキック&ローキックの打ち分けから破壊力の高い右のパンチで相手を追い詰めます。時にパワーを載せすぎてバランスを崩すこともありますが、四つの攻防にも強い王道のロシア選手です。
素晴らしい選手だけにムラッ気があるのが惜しい…という選手ですが、今回のトーナメントはまさに捲土重来のチャンスといっていいでしょう!
おわりに…試合への展望
というわけでBrave CFフライ級トーナメントの紹介でした!
いや~…「やっと始まるのホントに嬉しい…」というのが正直な感想です(感涙)
ず~~~~っと待ってたので感無量です…(´TωT`)
トーナメント準々決勝の最後の一枠はマルセル・アドゥール vs. ダスティン・オーティズだったのですが、アドゥールが手術を受けて試合が出来ない状態のために中止されました。
アドゥールはトーナメントからは撤退すると思いますが、毎回災難続きで可哀想すぎるので(泣)復帰した暁には王座に挑戦してほしいです。
オーティズもUFC契約解除から1年経っているだけに、早く復帰した姿を観たいです!
Brave CFは時差の関係で日本では深夜配信になっちゃいますね(というか中東、ヨーロッパ、アフリカは全体的にそうなっちゃいます)
ライブで観ることは難しいですけど、こうやって世界中のMMAが観れることに感謝しています😊