ロシアMMAの英雄ハビブ・ヌルマゴメドフのニックネーム「イーグル」を冠した「Eagle Fighting Championship(イーグル・ファイティング・チャンピオンシップ)」が設立!!!!
というワクワクするニュースが、つい一週間ほど前に発表されました✨🦅✨
EFCの前身である「Battle on Volga(バトル・オン・ヴォルガ)」および「GFC(ゴリラ・ファイティング・チャンピオンシップ)」は、西ロシア南東部のサマラ州を拠点にしていたMMAプロモーションです。出世の改名のように名前が変わってきた面白いMMAプロモーションで、EFCは三番目の名前になります。
M-1 GlobalやACAといった大きなプロモーションよりも地域に根差した活動が中心であり、最新式のシステムを採り入れた魅力的なMMAプロモーションです。私も大好きなので、今回のビッグニュースで脚光を浴びた事はとても嬉しいです!
今回は、「EFC」として生まれ変わった同プロモーションの変遷を紹介していきます!
目次
- 1.Battle on Volga サマラ州MMA連盟が「ヴォルガ川の闘い」を設立
- 2.Gorilla Fighting Championship 大手スポンサーを冠名に再出発
- 3.Eagle Fighting Championship 「英雄」の名を冠して新生!
- おわりに
1.Battle on Volga サマラ州MMA連盟が「ヴォルガ川の闘い」を設立
「Battle on Volga」のベルト。Zuffa時代のUFCベルトを強く意識したデザインでした。
ベルトの左にある缶は、現在もメインスポンサーを務めている「ゴリラエナジー」です。
ロシアMMAは2012年にロシア・スポーツ省によって正式に認可され、伝統的なロシア武術の歴史に支えられた豊かなスポーツコミュニティとして発展を続けています。
その中で、2017年に「Battle on Volga(バトル・オン・ヴォルガ、以下BOV)」というMMAプロモーションが設立されました。
BOVはロシア西部のサマラ州MMA連盟によって設立・運営されたプロモーションであり、同連盟の代表であるアレクサンドル・グリヤノフさんがBOVの代表に就任しました。
Battle on Volga の代表、アレクサンドル・グリヤノフさん。(左)
グリヤノフさんはサマラ州MMA連盟でも代表を務めています。
「ヴォルガ」とは「ロシアの母なる川」として知られるヴォルガ川のことで、「Battle on Volga」は直訳すると「ヴォルガ川の闘い」となります。
ヨーロッパで最も長い川の一つであるヴォルガ川は、サマラ州の西側全域を覆うように流れています。その為、BOVでもヴォルガ川の沿岸部にある「スプートニク噴水広場」で野外大会が行われる事もありました。
BOVはロシア近辺の東スラブ~中央アジアにかけた選手と幅広く契約し、1~10大会までを開催しました。
2.Gorilla Fighting Championship 大手スポンサーを冠名に再出発
GFCのベルト。Endeavor体制のUFC新ベルトを意識したデザインに。
MMAのベルトでは珍しくグリーンを基調としているデザインが奇麗です👑
2019年、BOVはプロモーション名を「Gorilla Fighting Championship(ゴリラ・ファイティング・チャンピオンシップ、以下GFC)」に変更しました。
BOV後期からメインスポンサーになった「ゴリラエナジー」の名前が冠につけられました。ゴリラエナジーはハビブ・ヌルマゴメドフとアンバサダー契約を結んでいるロシアの大手エナジードリンク会社です。
BOVに続いてGFCでもアレクサンドル・グリヤノフさんが代表を務めました。ハビブのお父さんアブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフさんもGFCを積極的に後援していました。
GFCは11大会~29大会までを開催しました。2019年には13大会を開催する等、かなり活発なプロモーションとなりました。
三度の防衛を果たしたGFC初代バンタム級王者ウマル・ヌルマゴメドフがUFCと契約を果たすなど、大会のクオリティも非常に高いものでした。
GFCを後援していた「パパマゴメドフ」ことアブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフさん。
GFCだけでなくロシアMMA全体の象徴のような人であり、今年の訃報は本当にショックでした…泣
GFCは2020年のCOVID-19影響下において、7月から活動を再開しました。
この7月にはアブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフさんがCOVID-19との合併症により亡くなられており…ロシアMMA界は大きな喪失感に包まれていたと感じます…。
GFCは「Fight Nights Global(ファイト・ナイツ・グローバル、以下FNG)」と協力して「追悼大会」を開催。他のロシアMMAプロモーションも垣根を超えてアブドゥルマナップさんへの祈りを捧げました…;
3.Eagle Fighting Championship 「英雄」の名を冠して新生!
Eagle FCとして新たなベルトも作られました!🦅
文句なしにカッコいい王道のデザインですね~😍
ハビブ・ヌルマゴメドフが会見を開き、EFCの設立を発表しました。
早くも次代に向けて動き出してくれるのは嬉しいのですけど…じっくり休んで欲しくもあります💦
2020年に引退を表明したハビブ・ヌルマゴメドフが約1億円でGFCの権利を買い取り、「Eagle Fighting Championship(イーグル・ファイティング・チャンピオンシップ、以下EFC)」にプロモーション名を変更しました。
GFC代表のアレクサンドル・グリヤノフさんに代わり、GFCで代表補佐を務めたシャミール・ザヴロフがEFC新代表に就任しています。ザヴロフは2010年代初期のロシアMMAを支えたレジェンドの一人であり、代表就任はとても嬉しく感じます!
新たにEFC代表に就任したシャミール・ザヴロフ(中央)。
ザヴロフはアブドゥルマナップさんに師事しており、ハビブの「はとこ」で兄弟子のような存在です。
EFCは30大会からナンバリングが始まりました。
元々GFCとして開催される予定であった大会が急遽変更となったので、同大会では従来のGFCのベルトが使われていました。新しいEFCのベルトもじきに作られると思うので楽しみです!(🦅のデザインになるんだろうな~✨)*1
ハビブは以前からGFCの後援者でしたし、MMA選手としての実績も合わせて納得の引き継ぎかな?と感じます。ゴリラエナジーも引き続きスポンサーとなってくれるようですし、今後の更なる発展に期待したいです!
GFCはYouTubeでライブ配信をしてくれていましたが、EFCは「UFCファイトパス」で放送を検討してくれているとのこと。今後も面白い試合がたくさん生まれると思うので、放送環境はぜひぜひ整えて欲しい所です!(´TωT`)タノム~
おわりに
UFCを勇退したヌルマゴがGFCを購入してプロモーターになるというニュースにびっくりしましたね~😳
「🏞️BOV ➡ 🦍GFC ➡ 🦅EFC」 と変わる変遷が面白く、この三つのプロモーションが一続きである事を知ってもらいたいな~と思い紹介しました!
EFCはロシアを飛び越えて外国開催も視野に入れているとのことで、良い方向に行くにしても、そうでないにしても、プロモーションとしては大きく様変わりしてしまうのかな~?とも思ったりしています。
EFCの来年の動向はしっかりチェックしていきたい所です!
ロシアMMAにおいても今年は激動の一年でしたね…。
ヌルマゴのお父さんアブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフさんや、ヒョードルの師であるヴラジミール・ヴォロノフさんがこの世を去られてしまった事は本当に辛いです…;
ヌルマゴによるEFCの設立だけでなく、FNGが新たなスポンサーから1億円の支援を受け取る等、スケールが大きな話題が次々と舞い込んでくるロシアMMA。
広大な世界観と進化のスピードを、来年も観て行きたいです✨👍🏻✨
*1:追記:EFCのベルトも作られました~!カッコいいので上記にベルトを紹介しています~ノシ