日本MMA屈指の制圧力を誇るグラップラー、田中路教(たなか みちのり)が約2年ぶりにMMAへ帰還します!
舞台はアメリカ合衆国の『LFA(レガシー・ファイティング・アライアンス)』。
2020年4月に契約が発表されてから、実に1年半越しの試合となりました。
対戦相手はLFAで2連勝中の「ヒカルジーニョ」ことヒカルド・ディアス!
ブラジルMMA総本山の一角であるキングスMMA所属のムエタイ型ストライカーです。
前戦では鮮烈なKO勝ちを魅せており、田中ともどもメインイベントに抜擢された期待の選手ですね~。
ともに30歳前半、MMAキャリア的にも大きなステップアップのチャンスとなる試合です。
今回は選手&試合カードについて紹介していきます~
◆選手の紹介
Ricardo Dias "Ricardinho"
出身 ブラジル リオデジャネイロ州 ニテロイ
現在住 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ハンティントン・ビーチ
所属 キングスMMA
年齢 30歳
得意技 右オーバーハンド、首相撲&膝蹴り、裸絞め、ヒールフック
ヒカルド・ディアスは名将ハファエル・コルデイロが率いるブラジリアン・キックボクシングの総本山「キングスMMA」に所属するブラジル人選手です。
基本スタイルは右構え(オーソドックス)のムエタイ型ストライカー。近~中距離の戦いを得意とし、勢いよく振り下ろされる「強振の右」の破壊力で試合を掌握します。
右オーバーハンドや右肘打ちを打撃戦の中で思い切りよく合わせていくカウンターが得意で、何度かビッグヒットを奪っています。蹴り技では試合のリズムを作るローキックや、ハイキック&後ろ回し蹴り(ホイールキック)による奇襲がみられます。
四つ組みや首相撲で正面からの組みに強く、組み合いから足払い(レッグスイープ)やボディへの膝蹴りを狙っていく場面も多くみられます。
強靭なバネによる軽やかな動きは寝技にも活かされており、背面乗り(バックパック)からの裸絞め、素早く回転してガードパスを獲る、ヒールフックによる奇襲などブラジリアン柔術を基盤とした動きが魅力的ですね~。
LFAでは2連勝中。前戦のジョージ・ガルシア戦では右オーバーハンドでダウンを先取し、外ヒールフックを狙ったり、小外掛けやスイープで上を獲って肘を落としたりと全局面で支配します。
ディアスは2Rにステップアウトから外周の右オーバーハンド(ルーピングフック)でダウンを奪うと、ガルシアの立ち上がり際を狙って膝蹴りを叩き込み鮮烈なKO勝ちを果たしました!
Let's watch that in slo-mo #LFA107 pic.twitter.com/RRqURwrtTa
— UFC FIGHT PASS (@UFCFightPass) 2021年5月15日
こちらがKOシーン。反則ギリギリを狙ったスリリングな一撃でしたね~;
LFA初のメインイベントに抜擢された田中戦で、ディアスは3連勝を狙います!
◆対戦カードの紹介…試合の展望
11月5日 LFA117
— 田中 路教 Michinori Tanaka (@michinori_tamj) 2021年10月9日
メインイベント!!
やっと決まったー
頑張ります!! https://t.co/IgjCpbtAta
いよいよ田中ミッチの復帰戦が決まりましたね~!
パンクラスでのヴラジミール・レオンティエフ戦以来となる注目のLFA初戦です。
ディアスvs.田中戦は「ストライカーvs.グラップラー」という、比較的お互いの強みがはっきり出た対戦カードかな~と感じます。
ディアスは強力な右カウンターパンチを持ち、身長もリーチも田中を上回る選手です。そのため、田中の踏み込みをバックステップ&カウンターで狙うのは有効かな~と感じますね~。
田中は組技のパワーにパンチを載せて打ち込むスタイルで、一撃の重さがある一方で中距離の打撃の差し合いはやや苦手としています。ディアスがUFCでのヒカルド・ハモス戦のように踏み込んできた田中をステップアウトの右で迎撃できれば非常に有利となるでしょう。もし後半戦で田中の寝技に捕まっても戦えるガスを残しておく為にも、序盤の田中の勢いを削ぎ、強打を浴びせて下がらせられるかは重要になって来ると感じますね~。
対して田中はムエタイ型のストライカーを相手にするという事で、序盤に組技&寝技に持ち込みディアスの体力を削っていきたいところです。得意技の蹴りをカットしてテイクダウンを奪うカウンターTDは是が非でも決めて欲しいですね~!
ディアスの上を獲りながらスイープ&エスケープを潰してガスを削って行けるかは田中の勝負所だと感じますし、寝技で上を獲られてもそこから巻き返してポジションを奪い返せるリバーサル力は田中の真骨頂といえます。その主戦場へと持ち込む為にも、打撃戦で消耗する事なく戦えるかは重要だと感じます。
田中はできればヘッドショットだけでなくボディショットも狙っていって欲しいですね~。フットワークの素早さに強みがあるだけに、「顔面への一発」を狙いすぎるとカウンターも狙われやすくなると感じます。ホジェリオ・ボントリン戦で魅せたサイドへ飛びながら放つ左リードフック等、遠距離でのフェイントに加えて「打ち分け」で攻める事ができれば、今後トップ戦線に挑む上でも強力な武器になるのでは、と感じます!
おわりに
なんといっても田中の試合がまた観れることが嬉しいですね~(感涙)
ACB(現ACA)では契約するも戦わずに終わってしまいましたし、今回のディアス戦が無事に実現してくれる事を、まずは願わずにはいられません!
UFCを離れて早4年半。LFAという「優秀選手の選抜」の意味も持つ舞台において、今回の試合で田中の試合を初めて観る人たちも沢山いると思います。
ディアス戦は間違いなくMMA最高峰の山嶺へと連なる「登山口」。
その嶮しい道に踏み出す田中のメジャー再挑戦の一歩を観届けたいですね~🔥頑張れ~~!