
映画「仮面ファイター」は2023年に公開された、プロ・シューティング(現在の修斗) ウェルター級(-68kg)初代チャンピオンの渡部優一(ワタナベ・ユウイチ)さんご一家が主役のドキュメンタリー作品です!!
監督された小楠健志(オグス・ケンジ)さんも修斗黎明期に活躍されたシューター(修士)であり、当時の修斗を形作られた一人としての「内の視点」から丁寧に取材されている希少な史料が満載の映画となっています💖
「仮面ファイター1 総合格闘技は日本から生まれた 1985」予告編
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そして、この映画「仮面ファイター」を観ていて、大きな衝撃を受けました!!
なんと、1990年代の渡部さんのシューティング王座認定戦(チャンピオンシップ)を観ることができるのです!(うおー!!)
1989年~1996年の修斗(プロ・シューティング)の試合は、私のようなMMAの試合をひたすら観るマンにとって観たいのに観ることが叶わない「ミッシングリンク」といえる存在です。
当時の希少なVHSのみに試合映像が収録されており、現在では流通していない為に試合を観ることが困難である事実が、そのような厳しい状況を生んでいる理由です…(´;ω;`)ウオーーーーン
昨今「2025年問題」としてVHSの寿命が危ぶまれるなか、MMAの歴史において最も重要かつ貴重な修斗黎明期の試合が、データ化されず消滅して永久に観られなくなってしまうのか…?という不安と悲しみがずっとあります。
その中で、当時の修斗の生き字引といえる方々によって作られた「仮面ファイター」で貴重な試合が公式で観られたこと…即ちデータ化され配信されたことは、MMA観るマンの私にとって無上の喜びでした💖🥰💖
今回は簡潔ながら、2試合について書かせて頂きます!
そして、黎明期(1989~1996年頃)の貴重な修斗VHSの数々を、どうか公式によるデータ配信とDVD化をしていただけることを願い、切なる気持ちを書かせて頂きました!🙏💦
- #1『PRO-SHOOTING 第6戦 - 初代チャンピオン認定戦』
- #2『PRO-SHOOTING 第11戦 - チャンピオン・シリーズ』
- #3おわりに…公式による修斗VHSのデータ配信とDVD化を何卒お願いします!
#1『PRO-SHOOTING 第6戦 - 初代チャンピオン認定戦』
1990年5月12日
日本
東京都 文京区(後楽園ホール)
👑シューティング ウェルター級(-68kg)初代王座認定戦 3分✖5R
3/5R 戦闘不能(打撃によるボディのダメージ)
まずは、1990年5月12日に行われた「渡部優一 vs. 伊藤裕二」の一戦!
修斗(当時「プロ・シューティング」)の正真正銘、最初に行われたチャンピオンシップ(王座認定戦)です!

プロ修斗で史上初のチャンピオンシップ(王座認定戦)が行われました!
初期の修斗では、初代王者に相応しい「認定権利者(ランキング1位の選手)」が勝利した場合のみ、王座を認定する「王座認定戦」が行われていました。
渡部はプロ・シューティングが始まる以前のアマチュア前哨時代「プリ・シューティング」から目覚ましい活躍で注目されており、「認定権利者」に選ばれて王座戦に挑みました!
対する伊藤裕二(イトウ・ユウジ)も渡部と同期である初代プロ・シューターの一角であり、渡部の王者としての資格を試す、いわば最後の「検定者」としての重要な一戦に挑みました!
結果は、「検定者」たる伊藤が「TKO」勝ち!
伊藤が渡部に勝利したことで、渡部は認定権利者としての資格を失い、シューティング ウェルター級王座戦線は振り出しに戻ることになるのでした。
この試合は、多くの黎明期の修斗の試合と同様に希少な当時のVHSにのみ収録されています。
その為、現在に至るまで観ることが非常に困難である試合なんですね~(´;ω;`)
当時の映像のなかでは数少ないDVD化作品「佐山サトル 激闘四番勝負」の中で少しだけこの試合の映像を観ることが出来るのですが、決着のシーンは映っていませんでした。
その為、試合の決まり手である「TKO」の内容についても検証が難しい状況でした。
今回、「仮面ファイター」にてダイジェストながら、その貴重な試合の決着シーンを観せて頂くことができました!
試合映像では、伊藤が左ミドルキックで渡部のボディを撃ち抜くシーンが抜粋されており、印象的でした!(前述した「佐山サトル 激闘四番勝負」の中でも、伊藤が左ボディショットや左ミドルキックで渡部を後退させる場面が観られます!)
渡部がトップを獲るシーンも観られますが、ボディのダメージにより蹲ってしまい、試合続行不可能となり伊藤が勝利した…というのが決着シーンの詳細でした!
勿論ダイジェストである為、試合の詳細な流れまでは分からないのですけれども、重要な一戦における「TKO勝ち」が如何にして起きたのかを実際に観せて頂けたのが嬉しいです!
#2『PRO-SHOOTING 第11戦 - チャンピオン・シリーズ』
1991年3月29日
日本
東京都 文京区(後楽園ホール)
👑シューティング ウェルター級(-68kg)初代王座認定戦 3分✖5R
〇
渡部優一(認定権利者、1位) vs.
草柳和宏(3位)✖
1/5R ニーバー(膝十字)
続いては1991年3月29日に行われた「渡部優一 vs. 草柳和宏」。
渡部優一が王座認定戦で伊藤に敗れた後、1990年11月にウェルター級で2人目の「認定権利者」となった草柳和宏(クサヤナギ・カズヒロ)が認定戦に挑みました。
しかし、その草柳もストライカーの大原友則(オオハラ・トモノリ)に敗れたことで、ウェルター級の王座戦線は混沌を極めます。
渡部は1991年1月のプロ・シューティング大会にて大原に勝利したことで再びランキング1位へ上昇。2位の大原に次ぐ3位となっていた草柳と共に、混沌のウェルター級に決着をつける3度目の王座認定戦が行われたのでした!!
こちらの試合も、希少な当時のVHSのみで長年観ることが叶わなかった一戦です。
1ラウンド決着のため、なんとフルで試合を観ることができました!!(やったー!)

🄫修斗 1991 | 「仮面ファイター1」予告動画より
伝説の一戦が遂に公式で観ることができます!感無量です~~~😭(感涙)
1ラウンド開幕からヘッドスリップで接近した渡部は、左リードフック&右ストレートで草柳を後退させ、サークリングした草柳に対して左リードミドルキックと右ボディストレートを着弾、先制打を奪います。
即座に左リードハイキックで反撃を試みる草柳に対し、渡部はこれをバックステップで回避します。渡部は続けて左リードミドルキックを再度放ちますが、草柳もこれをパリーで受け流し防御します。
再び距離を詰める渡部と迎撃する草柳。右ボディストレートを狙い潜ってきた渡辺の顔に、今度は草柳が左ジャブを撃ち込みます。
渡部も即座に体勢を戻してヘッドスリップで距離を詰め、右クロスを狙った草柳に逆にカウンターの右フックを合わせて反撃。両者の近距離でのパンチの応酬が展開されます!
打撃戦から草柳はタイクリンチ(首相撲)で渡部の首を捕縛し、ボディへの左膝蹴りを撃ち込みます。続けてボディロックから小外掛けで渡部を崩し、裏投げでテイクダウンを獲ることに成功します!
草柳はバックの状態から渡部の喉に腕を回して裸絞めを狙います。しかし、渡部は素早く腰を立てると草柳をバックから落として危機を脱します。
草柳はバックから落とされながらもアームバーを狙いますが、タイミングを逃してしまい不発。渡部は眼前にある草柳の右脚を抱えるて一気にステップオーバーからニーバー(膝十字)のポジションへ移行します!!
渡部は草柳の左足首と右腿を4の字で同時に捕縛すると、そこから洗練された動きでニーバー(膝十字)を見事に極め切りました!!!
不屈のカムバックで2度目の「認定権利者」となった渡部が、「検定者」草柳とのハイスピードの攻防を制して悲願の王座認定を果たしました~!✨👑✨
短いながらも非常に両者の素晴らしい動きが観られた試合でした!!
当時の洗練されたシューティング・スタイルの鍔迫り合いが魅力的ですね~😍
たとえば、試合で多用された「リードフット(前脚)を使ったミドル&ハイキック」は、シューティング・スタイルの代名詞となる技、「コークスクリューキック」ですね~!制空権を維持し、パンチで接近する相手をカウンターで制する現代MMAにも通ずる蹴り技です✨
また、「フック連打で接近し、クリンチに連携させてテイクダウン」という流れも、シューティング・スタイルの王道の連携技です!こちらも現代MMAで必修となったコンビネーションであり、後にシューティングの系譜を継いだ「掣圏道」にも通ずる連携技ですね~!
一方、「サブミッションを瞬時に狙い、更にサブミッションにて切り返す」という動きは、ポジショニングより一手が始まる現代MMAでは少なくなったシューティング・スタイルならではの魅力ですね~。ヴァーリトゥード伝来前の、シュートレスリングの系譜を継ぐシューティングだからこその攻防ですね~😊(最高!)
…と、このように修斗黎明期の魅力を堪能することができました~~💖💖💖
黎明期に輝いたシューターたちの激闘によって、シューティング ウェルター級王座は誕生しました👑
この階級は、後の2000年代には「黄金階級」として修斗を牽引し、現在も👑修斗ライト級に名を変えて脈々と系譜が受け継がれています。
始まりの一歩となった、歴史的な一戦。
本当に観たかった試合を、ついにフルで観ることができました~!感無量です!✨😭✨
#3おわりに…公式による修斗VHSのデータ配信とDVD化を何卒お願いします!
「仮面ファイター」が公開してくれた2試合には、大きくて特別な意味があります。
それは、ミッシングリンク化していた修斗黎明期の試合を、公式がデータ化して配信してくれた初めての試合であるからです。

修斗黎明期の試合を収録した貴重なVHS。うーん観たい…!(泣)
先述の通り、修斗の黎明期…1989年~1996年にかけて、公式で「データ化」および「DVD(BD)化&インターネット配信」が行われていない厳しい現状があります。
当時のプロ・シューティング公式VHSは販売本数自体が少ない非常に希少なアイテムであり、事実上、公式で観る手段はほとんど無いに等しく、その事実はとても辛いものがあります…(´;ω;`)
加えて、「2025年問題」としてVHSの寿命が尽きてしまう危険もたびたび報道されているので、ここで公式によるデータ化が行われないと、修斗黎明期の歴史的に重要な試合の数々が永久に失われてしまうという恐ろしい未来を危惧してしまいます💦
しかし、今回の「仮面ファイター」は、そこに大きな希望を感じさせくれるものでした。
当時の修斗…プロ・シューティングを経験し、「内なる視点」を持った小楠健志さんのような方が、当時のVHSを「データ化」し、映画のワンシーンという形ながら「公式配信」してくれたこと。
少なくとも、今回の2試合においては小楠さんが公式なデータ化をして頂いたことで、永久に試合の映像が残ることになります。そこに希望を感じています!
MMAを観る一人として、修斗黎明期(1989~1996年)の全試合を、公式さんが「完全データ化」し、「公式配信&DVD化」してくれることを切に願います!
MMAとは一人一人のスタイルが異なり、一つ一つの試合にオリジナルの大きな価値があると感じています。
今回の2試合だけでも、紙面だけでは分からなかったたくさんの魅力を新たに観させて頂くことができました。
修斗黎明期(1989年~1996年)の試合が「データ化」「公式配信&DVD化」されることは、MMAの歴史にとって非常に大きく重要な価値を持ったマスターピースが埋まってくれる大切な意義も存在しています。
しかし、純粋に黎明期の修斗の試合が観たい!!!
公式によって観ることができたら、どんなに素晴らしいことでしょう…!!!!
そう思わずにはいられません💦

🄫修斗 1991 | 「仮面ファイター1」予告動画より
MMAの歴史に永遠に刻まれる伝説の試合の数々を、どうか後世へと残して頂きたいです!
シューティングの歴史を公式でVHSからデータ化するのは、著作者の方と近しい関係者の方々以外には事実上難しいです…。
当時の修斗の生き字引たる歴史を辿ってきた方々によってしか、実現することは出来ないと感じます。(´TωT`)オネガイシマス…
費用に関しては、是非クラウドファンディング等もして微々たるながら協力をさせて欲しいです✨
MMAの歴史的な意義を持った試合をどうか観たい!と強く願っています!!
全試合がサブミッションによる一本勝ちで決着した「プロ・シューティング第1戦」。
先駆的な8角形の「シューティング・リング」での試合が行われた1998年。
王座認定戦を初め、多くのチャンピオンシップが行われた1990年~1992年。
オープン(自由参加)トーナメントで新たな可能性を模索した1993年。
ヴァーリトゥードが伝来し、ゼネラル&フリーの2スタイルが誕生した1994年。
パウンドが解禁され、革新的な試みが繰り返された1995年。
そして、その後10余年に続く修斗ルールが整えられた1996年…。
全ての黎明期の試合に、MMAの歴史における重要な意味と価値があると感じます!!
MMAの先駆者、『修斗』の始まりを、多くの人達が観ることができるよう…
何卒よろしくお願い申し上げます!!!!!
「仮面ファイター」における貴重な史料は、Kindle版で公開して頂いています!
8角形のシューティングリング時代の貴重な試合も、しっかりと観てみたいですね…
小楠さんによる制作秘話も読ませて頂きました!
「仮面ファイター」を観せて頂き、本当にありがとうございました!!!
シューティング創始者の佐山悟さんの当時の書籍&VHSも未データ化が多いですね~💦
「激闘四番勝負」がDVD化してくれましたし、「ザ・シューティング」や「修斗戦記」もぜひDVD化して欲しいです~✨
そして、当時のプロシューティングの試合を唯一記録したミニ雑誌「格闘技探検隊(KAKUTAN)」も、復刻して配信して頂けると嬉しいですね…(願望)


