クロネコMMA図書館🐾

ミックスドマーシャルアーツ(MMA)という格闘スポーツについて、コラムや試合レビューを書いています。

集った16名の「無敗」たち。『TUF 27』トーナメント決勝進出の4選手を紹介!

 

いよいよ明日、TUF 27決勝戦が行われます。

2005年の第1回大会でUFCのステージを一気に引き上げ、以降はステージのクオリティを支え続けた格闘ドキュメンタリー「The Ultimate Fihgter (TUF)」

今年、13年にわたる激闘の歴史についに終止符が打たれようとしています。

「Undefeated(無敗)」の副題がついた今大会は、16名の無敗戦士たちがヘビー級現王者スティペ・ミオシッチ&ライトヘビー級現王者ダニエル・コーミエーのふたりをコーチに戦う集大成のような番組で、まさに最高峰というに相応しいドラマチックな激闘が続きました。

 

トーナメントの階級はライト級とフェザー級の2階級。

ライト級決勝戦マイク・トリザーノ(ミオシッチ) vs. ジョー・ジャネッティ(コーミエー)

フェザー級勝戦ブラッド・カトーナ(コーミエー) vs. ジェイ・クーチネッロ(ミオシッチ)

奇しくも、ふたつの決勝戦はどちらもチーム対抗戦となりました。

 

=====ライト級トーナメント決勝戦=====

 

マイク・トリザーノ Mike "The Lone Wolf" Trizano

TUF 27は、コーミエー側がいきなり4連勝するという波乱の幕開けでした。

苦しいミオシッチ側の連敗をストップさせた選手、それがトリザーノでした。

トリザーノはタイガー・シュルマンムエタイ所属の中距離型ストライカー。

少し間合いの開いた状態からの狙い撃ち&至近距離の肘打ちが得意です。

一回戦のタイランド・クラーク戦は先行ダウンを奪われるも、得意の左ジャブ&ヘッドキック&TDからの肘打ちで逆転TKO勝利して不運を吹き飛ばしました。

準決勝では敗者復活となったジョン・ガンサーの速攻を左ジャブ&右クロスで止めて完封勝ち。安定した戦いで決勝戦へと進出しました!

アメリカ国旗柄のカウボーイハットがトレードマークです!

 
ジョー・ジャネッティ Joe "Skeletor"  Giannetti

TUF 27初戦で秒殺一本勝ちし、コーミエー側の起爆剤となったのがジャネッティです。

ジャネッティは長いリーチで絡め取る遠距離型のトリックスター

多彩で伸びるヘッドキックや前蹴り、そして素早い絞め技を必殺技とします。

一回戦のジョン・ガンサー戦では、ガンサーがダブルレッグに組んだところにギロチンチョークで秒殺一本勝ちし衝撃を与えます。

準決勝のアラン・スニーガでもリーチを活かして遠距離で攻め、やはりダブルレッグで組んだスニーガを、スプロールからのアナコンダチョークで極めて連続一本勝利しました!

スケルター(骸骨剣士)の異名通りの、トロンとした三白眼の風貌が特徴的ですね~。

 

インパクトのある勝ち方をしてきたジャネッティですが、戦った二人はいずれも体格で明確に勝った相手でした。

トリザーノは二人よりもジャネッティと体格が近く、共に距離を維持して戦う選手なので、決勝戦ではトリザーノの踏ん張りに期待したいです!

逆に決勝戦でもジャネッティが極めきれれば、証明の一戦となりますね~✨

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=====フェザー級トーナメント決勝戦=====


ブラッド・カトーナ
Brad Katona

フェザー級優勝候補たちを真っ向勝負で打ち破ってきたのが、カトーナです。

カトーナはSBGアイルランド所属のハングリーな激闘派ストライカー。

相手の前足を砕く右カーフキックと、強烈な左フックとの対角コンボが得意です。

一回戦のカイラー・フィリップス戦ではこのコンボとレベルチェンジTDの連携で正面から削り続けて、強敵カイラーにみごと競り勝ちました。

準決勝戦では体格差&パワー差のあるブライス・ミッチェルにカーフキック&フックで果敢に飛び込み続け、3RにTDを奪われるも執念のアームバーでミッチェルをスイープすると、ラスト1分で裸絞めを極め激勝しました!

普段は眼鏡👓をかけていて、激しい試合とのギャップも魅力的ですね~😊

 

 

ジェイ・クーチネッロ Jay Cucciniello

TUF 27で最もドラマチックなカムバックをみせたのがクーチネッロです。

クーチネッロはスイッチから鮮やかな連撃をみせる特化型ストライカー。

ダメージを重ねる奇麗な打撃の連打で削り、オーバーハンドや肘打ちでKOを狙います。

しかし、一回戦のブライス・ミッチェル戦では遠距離から対角コンボで接近するミッチェルのパワーにTDを奪われ、バックグラブで固められ完敗を喫してしまいます。

しかし、欠場による敗者復活でクーチネッロは準決勝でタイラー・ダイアモンド戦のチャンスを得ます。

クーチネッロはダイアモンドの圧倒的なパワーにKO寸前まで追い込まれますが、ボディへの膝蹴りでガス欠させると、三日月蹴りやボディストレートでボディを狙い撃ちし、最後はショートエルボーで大逆転KO勝利しました!

常にハの字になった下がり眉毛が、凄くインパクトがありますね~!

 

身体の芯に効かせる「通す打撃」を持つクーチネッロと、カーフキックなど相手を「砕く打撃」を持つカトーナの打撃戦は非常に楽しみですね~。

しかし、カトーナにはTDからの強力なパウンドもあり、カーフキックも相まってクーチネッロを崩す可能性は豊富だと感じます。

そこを乗り超えたクーチネッロが、鮮やかな技巧で逆転優勝となるのでしょうか!

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TUFの終了は、なんだか一つの時代の転機を感じますね~😢

大好きなので本音は続いて欲しいですけれども、これも時代なのかなぁ…(遠い目)

UFCにおいて、MMAにおいて、TUFの功績は本当に大きいものでした💖

勝戦が楽しみです!!!!(4人ともがんばれ~~~!!!!!)