カマル・ウスマン(王者) vs. コルビー・ コヴィントン(挑戦者)
本日のテーマは
です!
ウスマンvs.コヴィントン熱かったですね~!
最高峰の闘いでした…満足です…(泣)
というわけで感想を書きました!
試合前の予想も下のブログで書きましたので、よかったらどうぞ~
1.長槍vs.挟撃
ウスマンとコヴィントンは二人ともカレッジレスリングをルーツに持つ選手ですが、両者ともスタンディング(立ち技)の攻防を最後まで貫いた試合となりました。
二人ともTD(テイクダウン)のプレッシャーで攻め続けるスタイルなので、組み技で拮抗する=ガスの消費が激しくなる事を考えると、こういう試合もあり得ますね~。
そのぶん、二人のスタンディングの凄さが観る者にも伝わりやすい試合になったな~と感じます!
まず先手を取ったのはウスマンでしたね~。
リーチを活かしたスティッフジャブ(前足で距離を伸ばすジャブ)が予想以上にコヴィントンを捉えていたと感じます。
このスティッフジャブの「長槍」で、コヴィントンをかなり食い止めていましたね。
コヴィントンが「長槍」の間合いにやや強引に飛び込まなければならなくなったので、ウスマンは飛び込んだコヴィントンの一瞬の隙に追撃をかける事ができました。
対するコヴィントンの反撃も凄まじい勢いがありました。
ウスマンのスティッフ・ジャブにタイミングを合わせてダブルジャブやオーバーハンドフックを打ち込んで、試合の流れを渡すことを許しませんでした。
コヴィントンは細かくレベルチェンジ(頭の位置を変える=スタンディングからグラップリング(組み技)へ切り替える)でフェイントをかけて、ウスマンの打撃への対応を一瞬遅らせるラグを狙ってパンチを打ち込んでいましたね~。
レベルチェンジを布石としたパンチの「挟撃」で、ウスマンの「長槍」に攻略を見出したコヴィントンがカッコよかったです!
2.明かされた王者の「地金」
MMAでは拮抗した選手の闘いのなかで、今まで隠されていた選手の新しい一面が明らかにされていきます。(わたしは「地金」が明かされる、と言っています。)
この試合で明かされた二人の「地金」のなかでは、ウスマンのスタンディングの闘い方の全体像が明かされた事を特筆したいです。
コヴィントンの進撃を食い止められた理由のひとつに、ウスマンの明かされた武器=ハンドトラップ(手のひらで相手を押さえ込む)とボディアッパーがありました。
ウスマンは飛び込んできたコヴィントンを追撃する際に、リーチを活かしてハンドトラップでコヴィントンを捕獲して、ボディアッパーを打ち込むことでコヴィントンをのガスを削って動きを止めていく事に成功しました。
コヴィントンがウスマンの「長槍」を攻略した事で、ウスマンの新たな一面が観る者に明かされたと感じますし、改めて両者のハイレベルな攻防に感動しましたね~。
3.王が王を倒す
ウスマンの「長槍」とコヴィントンの「挟撃」の闘いは、拮抗したまま最終ラウンドにもつれ込みました。
結果としてコヴィントンのジャブを被弾する覚悟で踏み込んだウスマンがクロス(ストレート)でダウンを奪い、ウスマンが見事なTKO勝ちで王座防衛を果たしました。
今回改めて感じたのは、UFCは「王が王を倒す」舞台だな~ということです。
UFCはすでに王者クラスの選手が「自分こそが王者!」という探求をほかの国や場所の王者を倒すことで証明してきた舞台です。
強者同士の闘いのなかで新しい一面が明かされることで、MMAというスポーツは研究と改善が繰り返され、急速な進化を遂げてきました。
今回の試合で、ウスマンとコヴィントンは闘いの中で新しい一面を観る者にたくさん見せてくれました。
それは、ウスマンもコヴィントンもUFCという最高峰の舞台ですら見せていなかった一面があるという事です。
そんな二人が、お互いの「地金」を見せ合う対戦相手と巡り合える・・・「王が王を倒す」闘いの尊さを改めて感じることができました。
来年のUFCも、そんな「王が王を倒す」舞台であって欲しいと願っています!!
余談ですけれども、ウスマンのヘッドコーチは日本のMMAでも活躍したジョルジ・サンチアゴなんですよね~。
毎回サンチアゴの元気そうな姿を見られるので、いつもほっこりしています(笑)