Brave CF 34 / WFC 24 -Podkrajsek vs. Vasic-
2020年1月19日 テヴォリ・ホール(スロベニア リュブリャナ)
今月に開催されたBrave CFとWFCの共催大会が素晴らしかったので紹介です!
「Brave CF(ブレイヴ・コンバット・フェデレーション)」とは
バーレーンのハリド・ビンハマド・アルファリファ王子によって主催され、中東を拠点に発展する新興MMAプロモーション。
昨年はアジアとヨーロッパを中心に12ヶ国で大会を開催しました。
「WFC(ワールド・フリーファイト・チャレンジ)」とは
スロベニアのズラトコ・マヒッチ代表により、2006年から開催されている伝統ある格闘プロモーション。
年1~2回のスパンで開催され、MMAとキックボクシングの試合が行われます。
Brave CFとWFCが提携を発表したのが昨年の11月。
2020年には共済した3つの大会を開催するというアナウンスがされており、今回はその1回目の大会となります。
地元スロベニアのWFC選手がBrave CFのケージで試合を行うという形式はとても観やすかったので、次の共催大会にも期待しています!
というわけでレビューです!
メインイベント WFCヘビー級チャンピオンシップ 5分×3R
初代WFCヘビー級王者ナンドル・グルミーノの戴冠からおよそ7年ぶりに第2代王者を決めるチャンピオンシップが行われました!
地元スロベニアの声援を受けるポドクライシェクが果敢にTDを狙いますが、ヴァシッチはこれを耐えフックや膝蹴りの連打で反撃します。
被弾が多くピンチに陥るポドクライシェクですが、2Rに遠距離からオーバーハンドのを振り抜いて反撃し、攻守の入れ替わる激しい攻防が展開します。
お互いにダメージを与えあい、2R終了時にはほぼ両者ガス欠という泥試合となったこの試合、死力を尽くした攻防の末にポドクライシェクが判定2-1で王座を獲得しました!
ポドクライシェクはこの試合が4戦目、30代からのMMAデビューという遅咲きの選手ですが、大きなチャンスを掴んで戴冠を果たしました。
今後の防衛戦やBrave CFでの活躍にも期待したいです!
コ・メインイベント ウェルター級5分×3R
コ・メインでは前WFCウェルター級王者であるトルスチェックが、4連勝無敗の新鋭サンドニーを迎え撃ちました。
二人ともグラップリングを得意とする選手であり、予想通り激しい寝技の攻防が展開されたこの一戦。サンドニーがヒールフックを仕掛けトルスチェックがこれに応戦するヒール合戦が展開し、足を抜こうと背を向けるサンドニーの足首を掴みトルスチェックはバックを狙います。
しかし、サンドニーが逆にこれをニーバーで切り返し鮮やかな一本勝ち!新星グラップラー、サンドニーがレジェンド越えを果たしました。
グラップラーとして確かな技巧とキラーインスティンクトを見せたサンドニー。Brave CFウェルター級戦線にも挑んで欲しいですね~!
ライトヘビー級5分×3R
ヤコブ・ネドー vs. ザルコ・セドグラヴィッチ
スロベニアの23歳ネドーとセルビアの24歳セドグラヴィッチという、南スラブMMAの新鋭同士が激突した一戦。
試合はネドーがセドグラヴィッチのTDをスプロールで耐えきると、金網際でジャブ&右クロスを顎に命中させ豪快なKOで勝利しました!
二人ともこれからが楽しみな選手ですね~。
ミドル級5分×3R
WSOFやDWCSでも活躍したホーズがレベルチェンジで圧力かけフラガを金網に詰めると、オーバーハンドとアッパーの連打でダウンを奪い、肘打ち&パウンドのラッシュで圧巻のワンサイドゲームで勝利しました!
レスリングベースの強打者というアメリカMMAらしい強さのホーズ。フラガはBrave CF初参戦で良い場面を作れませんでしたね~;
フライ級5分×3R
アルハソフはBrave CF初代フライ級王座決定戦に勝利するも体重超過のミスで王座を逃した「幻のBrave CF王者」。
そんなアルハソフと歴戦の猛者マコウスキーが激突する極上のカードは、試合内容も今大会のベストバウトでしたね~。
アルハソフはダゲスタンMMAらしい散打スタイル、マコウスキーもアメリカMMAらしいレスリングスタイルという事で、試合は散打vs.レスリングの間合いの取り合い、遠距離からの打撃とTDの鍔迫り合いが展開されました!
アルハソフがリーチ差を使ってストレートで攻め、マコウスキーはフットワークを駆使して懐に潜りフックで応戦。アルハソフがレベルチェンジTDを決めればマコウスキーはグランビーロールですぐさま切り返す等、フライ級らしい高速戦が展開されました。
勝敗は際どい判定2-1でマコウスキーが薄氷の勝利!トーレスやアドゥルといったBrave CFフライ級戦線に、マコウスキーが堂々の参戦を果たしました!
ライト級5分×3R
20歳7連勝の若き新星、マチャエフが序盤から強烈なパンチの連打でダウンを奪い、その後もダブルレッグTDを奪う等ガンガン攻め続けます。
ヴィチャルも徐々に反撃し、3R終盤にはバックを取る千載一遇のチャンスを得るも、ここを切り抜け脱出したマチャエフが熱戦に競り勝ちました!
オーストリアの新星、マチャエフの今後に注目したくなる一戦でした!
女子ストロー級5分×3R
二人ともキックボクシング&ムエタイからMMAデビューする一戦でした!
クチニッチが序盤からフック連打で一気にフィニッシュ寸前まで追い詰めるも、そこを耐えきったトヒオホーも応戦し、判定3-0でクチニッチが勝利しました。
クチニッチのストライキングは圧力も威力も素晴らしいですね~。吊上げギロチンをしようとして失敗しちゃったりもしていましたが、これから経験を積んで進化した姿が観たいな~と感じました!
ウェルター級5分×3R
日本に来日経験もあるベテラン選手のコセドナル。パワー溢れるグラップリングは健在ですね~。
ペルーシュコも「弁慶」ゼルグ・ガレシッチのお弟子さんなので、日本のMMA観るマンにとってはなんだかノスタルジックなカードでした。
試合はコセドナルが首投げ&袈裟固めやシングルレッグでTDしてハーフからの肘打ちとパウンド連打で勝利。レジェンドの貫禄を見せました!
ライトヘビー級5分×3R
マルコ・デルモニッチ vs. マテイ・プラヴェッツ
スロベニア選手同士による第1試合。
プラヴェッツは昨年に40歳でMMAデビューした選手で、デルモニッチとの激しいオーバーハンドの打ち合いは見事でしたね~!
デルモニッチはパンチの打ち合いの中でローキックを打ち込み、腿に被弾したプラヴェッツがダウンし激しい打撃戦が決着しました。
というわけでBrave CF / WFC共催大会のレビューでした!
Brave CFはブログでは2回目の紹介ですね~。
前回のレビューはコチラです⇩
Brave CFとWFCがパートナーシップを発表した時はどんな感じになるかな~?と思ったんですけれども、お互いのプロモーションにとって良い効果がありそうで嬉しいですね~。
Brave CFは今後の戦略として、地元プロモーションとパートナーシップを結びながら大会を開催して交流を深めていくというのもアリなのかな~?と感じました。
WFCは昔から日本リスペクトなプロモーションで、いつか紹介したいな~と思いつつもモチベーションが高まりきらない事も多かったので、今回紹介できて嬉しかったです!