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UFCアジア登竜門『Road to UFC Singapore』特集! #1.UFCアジアの総本山、中国のエントリー10選手を紹介!【UFC的精英之路!】

2022年6月11日(土・現地)、東南アジア初のUFCナンバーシリーズUFC 275 -グロヴェル・テイシェイラ vs. イジー・プロハースカ-』シンガポール・インドア・スタジアムにて開催されます!

そのビッグイベントに先立ち、6月9日(木)と10日(金)に東アジア&東南アジア選手たちの為のUFC登竜門トーナメント『Road to UFC Singapore/ロード・トゥ・UFC:シンガポールを同地で開催することも併せて発表されました!!

 

ライト級からフライ級までの4階級、それぞれ8名の選手がトーナメントに参加し、優勝とUFC契約を目指して鎬を削ることになります。

UFCは2019年のパンデミック以前から「アジア版コンテンダーシリーズ」の開催を予告していましたが、遂にその計画が動き出したということになります!

 

対戦カードの発表はされていませんが、エントリーする選手たちは既に発表されています。

中国10名

韓国7名

日本7名

インドネシア4名

インド2名

フィリピン1名

タイ1名

合計32名が7ヶ国から集い、まずはベスト8入りを懸けたサバイバルマッチが行われます!

 

今回は最もエントリー選手の多い中国MMA選手たち10名を紹介していきます!

UFCが市場拡大と選手の育成を進める中国は、漢族を中心に数十の民族が集う多民族国家です。

 

UFC初の中国人選手张铁泉/ジャン・ティエチャン内モンゴル自治区出身のモンゴル族でしたね。

他にも、居马别克・吐尔逊/ジュマベック・トルスン新疆ウイグル自治区出身のカザフ族でした。

本トーナメントにエントリーした選手たちも多数の民族から選ばれており、彼らは中国という国の代表であると共に、各々のルーツである民族を代表する選手でもあります!

 

UFCのアジア総本山として急速な進化を続ける中国MMAにおいて、潜在能力を開花させる新たなプロスペクトが現れるのか、注目ですね~。

カードも決まる前で欠場者も出るかもなのでチョット気が早いのですけれども💦

気になる中国選手たちを紹介していきます~ノシ

 

目次

ライト級(155lbs、70.3kg)

ライト級トーナメントにエントリーした中国選手は3名です。

艾力・木拉特别克/アイリ・ムラトベック

阿斯克尔拜・金恩斯别克/アスクルイ・ジンウンスベック

巴拉金/バラジン

なんと3人とも遊牧民族の出身という、パワフルな草原戦士たちが揃いました!

 

#1 艾力・木拉特别克/アイリ・ムラトベック

艾力・木拉特别克/アイリ・ムラトベック

Aili Muratbek "Kazakh Eagle"

出身:中国

民族:カザフ族

経歴:『子弹飞/Bullet Fly FC』ライト級初代チャンピオン

所属:顽石格斗/頑石ファイトチーム(河北省 石家荘市)

アイリ・ムラトベックは「カザフの鷹」の異名をとり、散打をベースにした堅牢な打撃で試合を掌握するストライカーです。

腰の据わった構えから放たれる重厚な左ストレート&右リードハイキック等の打撃で競り勝つスタイルの持ち主で、散打選手らしくボディへのホイールキックも得意とします。体躯の強さをそのまま載せた強打とレスリングで対戦相手をじわじわと削っていく圧力の強さが一番の武器です。

上記の『武林籠中対』ヤッセン・サイリクベック戦では序盤から圧力をかけ続け、ヤッセンがサークリングした際を狙ってホイールキックを打ち込み、ケージ際に詰めてレベルチェンジからハイクラッチ&スラムでTDします。肩固めを逃すもマウントを獲り、最後はパウンドの豪雨を降らせ完封KO勝ちしました。ケージで相手を詰める闘い方に慣れているのは大きな強みですね~。

中国MMA選手らしいガッシリした肉体と組みと打撃の強さを持っているアイリ。本トーナメントでもその圧力とパワーで押すカザフ式重戦車スタイルで貫いて欲しいですね~!

 

#2 阿斯克尔拜・金恩斯别克/アスクルイ・ジンウンスベック

阿斯克尔拜・金恩斯别克/アスクルバイ・ジンウンスベック

Asikerbai Jinensibieke

出身:中国

民族:カザフ族

経歴:『战觉城/戦覚城 JCK』フェザー級32人制トーナメント優勝(2021年)

所属:龙云格斗/龍雲ファイトチーム(黒龍江省 ハルビン市)

アスクルイ・ジンウンスベックはカザフ族の出身で、タイガー・ムエタイ仕込みの蹴り技とレスリングを駆使する熟練のグラップラーです。

相手を豪快に引っこ抜くボディロック・スラムTDが一番の得意技です。ムエタイのアップライト構えで遠巻きから左ミドルキック等を打ち込み、一気に間合いを詰めてボディロックへ、そして寝技へと持ち込むスタイルを確立しているのが魅力ですね~。

上記の『Rebel FC』ニコライ・コンドラトゥク戦でも必殺のボディロックTDから盤石のグラウンドコントロールを魅せてのKO勝ち。サイドからクロスフェイスで押さえ込み、コンドラトゥクの足関エントリーを防いでから4の字マウント&パウンドの豪雨を降らせるまで繋ぎに無駄が無く奇麗ですね~。

現在『ONE Championship』で活躍する唐凯/タン・カイともかつて鎬を削ったことがあるアスクルバイ。年齢的にも本トーナメントは集大成となる大一番でしょう。必勝の型を持つ「カザフの草原戦士」の挑戦に期待したいです!

 

#3 巴拉金/バラジン

巴拉金/バラジン

Balajin "Snow leopard"

出身:中国

民族:モンゴル族ブリヤート人

経歴:『战觉城/戦覚城 JCK』賞金チャレンジ ライト級チャンピオン(2021年)

所属:鑫江国际搏击俱乐部/鑫江国際ファイトクラブ山東省 青島市)

バラジンは「雪豹」の異名をとり、モンゴル族ブリヤート人の血統を継ぐ新鋭グラップラーです。

レスリング&柔術の強い体幹にボクシング技術を組み合わせた最新鋭のMMAスタイルを持ちます。左ジャブ連打から右クロスを鋭く放ち、ボディロック&小外掛のTD等に連携させていく動きには無駄が無く、パウンドでガンガンKOを狙うのも魅力ですね~。重心を崩さずフットワークを駆使して放つ「MMAのボクシング」ができているのは必見ですね~。

上記の『武林籠中対』フョードル・イスハコフ戦では広い制空権をとるイスハコフの間合いに右フック&右アッパーで果敢に飛び込むと、四つ組みから支釣込、小外掛、谷落と次々にTDを決めてパウンド連打でKO勝ちしています。キルゾーンに自ら飛び込む思い切りの良さも、そこから主導権を獲る連携の巧みさもとても好感触です。

バラジンは日本でもお馴染みチャールズ・"クレイジーホース"・ベネットにも完勝しており、本トーナメントでも将来性の高さが相まって再注目の一角でしょう。「モンゴルの雪豹」に是非とも期待を超える活躍を魅せて欲しいですね~!

 

フェザー級(145lbs、65.8kg)

フェザー級トーナメントにエントリーした中国選手は3名です。

益扎/イー・ジャー

吕凯/リウ・カイ

谢彬/シエ・ビン

経歴もスタイルも大きく異なるも、自身のMMAスタイルを確立させている3人ですね~。

 

#4 益扎/イー・ジャー

益扎/イー・ジャー

Yi Zha

出身:中国

民族:チベット族

経歴:『武林笼中对/武林籠中対 WLF W.A.R.S.』フェザー級チャンピオン(2020年)

所属:恩波格斗/恩波ファイトクラブ (四川省 成都市)

イー・ジャーはチベット族の出身、散打ベースの軽やかな打撃を駆使するストライカーです。

散打の構えからフットワークと打撃のコンビネーションで試合を作るスタイルの選手で、KOパワーにやや欠ける代わりに相手の攻撃にカウンターを合わせる度胸と技量を併せ持ちます。スイッチを使った両構えで攻め、前蹴りやローキックといった中下段の蹴りに加え、相手の蹴りに飛び込むカウンターの右ストレートが得意技です。

上記の『武林籠中対』シエ・チャオ戦では、フレーム差のあるシエに右ストレート&左リードフックで果敢に飛び込み何度もTDを獲って判定勝ちしました。1Rに低空シングルレッグからハイクラッチTDに持ち込む等、ここぞという時の粘り強さも感じられる良い試合ですね~。

とにかくスピードと波状攻撃が命といえるイーのスタイルは、メジャー級のパワー勝負となると厳しい面もあると予想されます。しかし、このタイプの選手が花開いた時がMMAとして一番面白くなってくる時だと感じます。本トーナメントも一皮剥けて更なる飛躍をしてくれることを期待しています!

 

#5 吕凯/リウ・カイ

吕凯/リウ・カイ

Lü Kai

出身:中国/チェコ

経歴:『ICKF/国際中国カンフーファイティング連盟』アジア71kg級チャンピオン(2019年)

所属:スペイブル・ジム (チェコ プラハ)他

リウ・カイは安徽省生まれの上海育ち、現在はチェコ人の奥さんの地元に移住して活躍する国際派の中国ファイターです。

柔道出身の転向型MMA選手であり、腰の据わりの強さと型がハマった時の投げ技&サブミッションのキレは流石の一言です。優れたグラップリングを有しつつキックボクシングの強化にも余念がなく、現在ではムエタイスタイルのストライカーとしても進化を続けています。

上記の『RFA/リアル・ファイト・アリーナ』アダム・フィドコフスキ戦ではダブルレッグで潜り込まれながらもこれを完璧に耐えきるTDDを魅せ、四つ勝負でも首相撲でフィドコフスキをコントロールする業を見せます。打撃戦では左ジャブを回避しながら強振の右フック&アッパーで果敢に斬り込んでいき、最後は右オーバーハンドで鮮烈な一撃KO勝ちを魅せました!

リウは柔道とキックボクシングによりウェルラウンドな選手へと進化を続けており、中国国内選手と比較するとやはりMMA選手としてバランスの良さが光ります。本トーナメントでもその良さを発揮して活躍できるのか。中国&チェコの国際派選手リウに注目しています!

 

#6 谢彬/シエ・ビン

谢彬/シエ・ビン

Xie Bin "The Stoker"

出身:中国

民族:漢族

経歴:『DWCS/DWコンテンダー・シリーズ』シーズン5 出場(2021年)

所属:天津k1泰拳俱乐部/天津K-1トップチーム (天津市

シエ・ビンは河南省の出身で、長い手足を活かしてサブミッションに捕らえる『追跡者』の異名をとる柔術グラップラーです。

遠い間合いからレベルチェンジしてダブルレッグTD、そこから相手をスクランブルでコントロールしながら極めを狙う柔術特化のスタイルを持ちます。マウントやバックの押さえ込みを好まず、3/4ネルソンライドからダースチョークやギロチンチョーク等の絞め技を積極的に狙っていくという、リスキーながらアグレッシブな攻めを身上とします。

上記の『ONE Championship』アフマド・カイス・ジャスール戦では、右のフェイントからシフティング&ダブルレッグTDを何度も決めて寝技へ持ち込み、TDを切られてもディープハーフ&グランビーロールやサドルからの外ヒールフックで果敢にボトムから応戦します。2Rには3/4ネルソンからダース、3Rにも肩固めから上四方、次いでギロチンを防いでダースチョークで見事一本勝ちを極めました!

シエは昨年のUFC登竜門『DWSC』にも先んじて出場し、何度もダブルレッグTDを決めましたがスプリット判定で敗れました。ここはフィジカルに勝る相手の多いメジャーでの辛いところですね~;若いながら経験も豊富な「河南のダース使い」は、本トーナメントでも熱い寝技で魅せてくれるでしょう!

 

バンタム級(135lbs、61.2kg)

バンタム級トーナメントにエントリーした中国選手は3名です。

乌力吉布仁/ウリジブーレン

肖龙/シャオ・ロン

克热木艾力・买买提・托合提/クルムアイリ・マイマイティトフティ

3人とも打撃と組技をバランスよく組み合わせるベーシックなMMAのできる選手です!

 

#7 乌力吉布仁/ウリジブーレン

乌力吉布仁/ウリジブーレン

Wulijiburen Borbiqin "The Beast Master"

出身:中国

民族:モンゴル族

経歴:『精武门/精武門 CWM MMAフェザー級16人制個人トーナメント優勝(2017年)

   『精武门/精武門 CWM MMA』団体リーグ準優勝(2016~2017年) 

所属:MY格斗学院/MYファイティング・アカデミー (北京市

ウリジブーレンは内モンゴル自治区の赤峰市出身、民族レスリング「中国式摔跤/シュアイジャオ」をルーツに持った均衡のとれたファイターです。

右ストレートから四つに組み、腰投げやダブルレッグでTDしてパウンドで攻める、という王道のMMAができる選手であり、突出した強みにやや欠ける代わりに、それぞれの技を連結させて競り勝っていく粘り強いスタイルを持っています。パイルドライバーやヴォンフルーチョーク等、豊富な攻め手の引き出しがあるのも魅力ですね。

上記の『精武門』ユアン・イエ戦では開幕に飛び膝蹴りを放ち、サークリングで相手を引き寄せ右おーばハンド&ボディロックから腰投げでTDします。オープンガードの状態でパウンドを打ちあぐねてユアンにダブルレックTDを獲られてしまいますが、カウンターのハイエルボー・ギロチンチョークを極めて一本勝ちしました。時に優勢を獲られつつも、落ち着いた試合運びで勝利を引き寄せましたね~。

ウリジブーレンはかつて『UFC』に挑戦するも0勝3敗で契約解除されてしまった過去があり、本トーナメントはまさに捲土重来を期する大一番となります。進化した姿を見せてリベンジを果たせるのか、熟練のモンゴル戦士に注目しています!

 

#8 肖龙/シャオ・ロン

肖龙/シャオ・ロン

Xiao Long

出身:中国

経歴:『武林笼中对/武林籠中対 WLF W.A.R.S.』バンタム級チャンピオン(2020年)

   『DWCS/DWコンテンダー・シリーズ』シーズン5 出場(2021年)

所属:山西鑫度武术俱乐部/山西鑫度マーシャルアーツ・クラブ (山西省 運城市)


シャオ・ロンは陝西省西安市の出身、散打をベースにしたパワフルな攻撃で圧し潰すアグレッシブなファイターです。

正面きってのボクシング戦を好むハードパンチャーで、右オーバーハンドや右アッパーでグイグイと前に圧力をかけて相手を潰していくスタイルの持ち主です。パンチと連携しダブルレッグTDからパウンドやサブミッションも力強く、スクランブル戦にも競り勝つレスリングも魅力ですね~。

上記の『武林籠中対』トゥダンラング戦ではフレーム差のある右クロスを被弾するも即座にレベルチェンジでダブルレッグに切り替えてTDに成功。暴れ馬を押さえ込むようにマウントから削っていきます。2Rにはギアを上げて右アッパーや左リードフックで果敢に斬り込んで試合を掌握、ダブルレッグTDを獲るとマウントからアームバーで一本を獲って完勝しました!

シャオは昨年の『DWCS』に挑戦し、カウンターの右オーバーハンドを叩き込む等ハードの打撃戦を展開しましたが判定で敗れました。メジャー軽量級のスピードにやや翻弄され、持ち前の打撃の圧力を効かせきれなかったと感じますね~。今回のトーナメントでもトップクラスのKOパワーを持つだけに、ガンガン前に出て強打を振り抜いて攻めて欲しいです!

 

#9 克热木艾力・买买提托合提/クルムアイリ・マイマイティトフティ

克热木艾力・买买提托合提/クルムアイリ・マイマイティトフティ

Keremuaili Maimaitituoheti "Kyrgyz Mountain Eagle"

出身:中国

民族:キルギス

経歴:『精武门/精武門 MMAバンタム級16人制個人トーナメント優勝(2017年)

所属:波帕姆泰拳搏击会馆/波帕姆ムエタイファイトクラブ (河南省 商丘市)


クルムアイリ・マイマイティトフティは新疆ウイグル自治区出身、「キルギス山脈の鷹」の異名を持つ爆発力を秘めたグラップラーです。

散打の蹴り技からダブルレッグや小外掛け、裏投げでTDしてパウンド&バックから裸絞めを狙うオーソドックスなスタイルですが、特筆すべきはそれを実践するフィジカルの強さと劣勢を跳ね除けるタフネスです。打撃を被弾してもTDを獲られても天性のバネを活かして何度もリバーサルし、スクランブルに相手を引き摺り込み競り勝ってしまう強さを持っています。

上記の『武林籠中対』ツイ・ジーチエ戦では開幕からホイールキックの連射&左ストレートで攻めていき、ツイが四つに組んできたところを逆に小外掛でTDします。寝技に持ち込んでからはマイマイティの独壇場、暴れるツイからガードをパスしてマウントを獲り、パウンドで背を向けたところに裸絞めを入れて一本を獲り完勝しました!

マイマイティが得意な型にハマった時の爆発力は本トーナメントの選手のなかでも随一であると感じます。一方でフィジカル強者の宿命なのか攻め手の引き出しは意外と少なく、ハマらない時は全く手が出せないというムラッ気の強い選手でもあり…「キルギス山脈の鷹」の本領発揮なるかにドキドキしています!

 

フライ級(125lbs、56.7kg)

フライ級トーナメントにエントリーした中国選手は1名です。

求伦/チウ・ルン

若手のプロスペクト、チウがDWCSからリベンジを狙います!

 

#10 求伦/チウ・ルン

求伦/チウ・ルン

Qiu Lun

出身:中国

民族:チベット族

経歴:『DW Contender Series』シーズン5 出場(2021年)

   『武林笼中对/武林籠中対 WLF W.A.R.S.』フライ級王座チャレンジャー(2020年)

所属:恩波格斗/恩波ファイトクラブ (四川省 成都市)

チウ・ルンはチベット族の出身、散打をベースにアグレッシブに攻撃を繰り出す新鋭ストライカーです。

強靭な四肢から放たれる伸びのあるパンチと蹴りの長距離砲が最大の武器であり、左右どちらからも放たれるストレートと中下段に鋭く突き刺す蹴りで積極的にKOを狙っていくスタイルの選手です。相手の攻撃の際をカウンターで突くのも上手く、レベルチェンジからTDも果敢に狙っていく等、どの局面でも自分で展開を作れる強さがありますね。

上記の『武林籠中対』ワン・ワンシュアン戦では軽やかなフットワークから左ストレートを打ち込み自分の距離を作っていき、ワンが四つに組んできたところをウィザーで切り返して投げて往なします。チウが左ストレートでケージに詰めるとワンは回避しようとレベルチェンジしますが、そこに合わせて左ヘッドキックを着弾させて見事な一撃KO勝利を挙げました!

チウは昨年『DWCS』に挑戦、得意の左ストレートでダウンを獲り熱戦を繰り広げるも判定で敗れています。メジャー級の相手となるとタフさが一気に変わるため、倒しきれずにガス欠してしまったのが大きな敗因でしたね~;本トーナメントでもカーディオの配分を如何に上手くできるかはチウが活躍できるかの重要なポイントになると感じます!

 

おわりに

今回は『Road to UFC Singapore』が念願の開催ということで、まだちょっと勇み足なのですけれども、居ても立っても居らずに選手を紹介してみました~!

 

UFCは2010年代から中国への進出を目指し、まず特別行政区マカオで3大会を開催。2017年に上海大会で本土に進出すると、北京大会、深圳大会を開催していきます。

2017年からは中国のMMA選手を中心としたUFCアジア育成研修施設「UFCパフォーマンス・インスティテュート上海」の開設に着手する等、UFCは中国MMAの開拓に力を注いできました。

2019年に深圳大会にて張偉麗/ジャン・ウェイリーUFC史上初の東アジア王者に戴冠した快挙は、多くの諸アジア選手たちを「UFCへの道」へと駆り立てたと感じています!

さらに今年2022年からは中国MMA国内プロモーション『战觉城/戦覚城 JCK(ジュエチャン・キング)』UFCファイトパス配信がスタートし、UFCの更なる中国MMAプロスペクト開拓は既に始まっていると感じます!

 

UFCが東アジア&東南アジアの更なる開拓を目指した今回の「UFCへの道」トーナメントでも、そんな新鋭たちの熱い激闘を観られることを楽しみにしています!👑

もちろん中国選手たちのみならず、日本や諸アジア国のエントリー選手たちも期待しています~👍🏻✨(紹介したいな~~~)